外観

ごあいさつ

確かな専門性を礎に、チーム力で365日、循環器疾患に立ち向かいます

中津病院循環器内科では近年循環器領域でも疾患への専門性が高まる中、虚血性心疾患、不整脈、末梢動脈疾患にスペシャリティーを持つスタッフが揃い日々診療にあたっています。
また社会問題とも言える高齢化に伴い増加し続ける慢性心不全患者さんに対し、治療にあたる医師だけでなく、看護・リハビリ・退院支援スタッフが緊密に連携し、入退院を繰り返し進行する心不全に対し、患者さん自身、介護にあたるご家族の不安や負担を減らすべくチーム医療体制で向き合っています。
そして、突然、命を脅かす急性心筋梗塞などの緊急性の高い疾患に対し24時間365日、緊急心臓カテーテル検査・治療を行うべく3名の医師によるオンコール体制を整備。
PCI(心臓カテーテル治療)においては、当院が得意とするOCT(光干渉断層撮影法)による緻密な血管内イメージングを生かし、より質の高い、安全な治療を患者さんに届けるべく奮闘しています。


循環器内科部長
木島 洋一

診療内容

心臓超音波・運動負荷・心臓CT・核医学検査・ホルター心電図・四肢血圧差測定(ABI)などの非侵襲的検査と心血管造影検査、心臓電気生理学的検査などのカテーテルを用いた侵襲的検査を積極的に行っています。
狭心症が疑われる患者さんは、外来にて320列造影心臓CTにて冠動脈狭窄の有無をチェック、さらにその画像を流体力学解析するFFRctや心臓核医学検査を用いて入院での精査や治療の必要性を判断します。
入院での心臓カテーテル検査が必要となった場合でも、患者さんの負担を減らすためなるべく手首の動脈からの穿刺を選択し、原則、検査施行翌日には退院可能としています。
冠動脈の狭窄が存在する場合は、やみくもに治療することなく先に述べたFFRctや心臓核医学検査、さらに冠動脈内圧測定(FFR)をすることにより、侵襲的な治療が有益となる患者さんだけを治療するように心がけています。
中津病院では画像診断法である光干渉断層映像装置(OCT)を常設しています。
OCTは従来の血管内超音波法(IVUS)に比べてはるかに緻密な画像を提供し、冠動脈ステント、ロータブレーター等を駆使した精細なPCIを行い、良好な成績を収めています。
さらに、院内の心臓外科医とも連携し必要時は冠動脈バイパス術も選択されています。
閉塞性動脈性硬化症(下肢動脈狭窄)に対する血管拡張術(PTA)を積極的に行っており、間欠性跛行の改善、下肢切断の回避等に効果を上げています。
さらに、慢性透析患者さんにおけるシャント閉塞に対する拡張術も施行可能です。
不整脈専門の医師が担当し難治性不整脈に対するカテーテル心筋焼灼術・人工ペースメーカー植込み術・心室頻拍に対する植え込み型除細動器(ICD)留置・心不全に対する心室再同期療法(CRT)等を施行しています。

 
分類 具体的な病名
虚血性心疾患 狭心症、心筋梗塞
末梢動脈疾患 閉塞性動脈硬化症、重症虚血肢、腎動脈狭窄、シャント不全
心筋症 拡張型心筋症、肥大型心筋症、二次性心筋症
高血圧 本態性高血圧、二次性高血圧
心臓弁膜疾患 僧帽弁疾患、大動脈弁疾患
不整脈 心房細動、心室性期外収縮、房室ブロック、洞不全症候群、WPW症候群、発作性上室性頻拍、心室頻拍、ブルガダ症候群
先天性心疾患 心房中隔欠損症、心室中隔欠損症
感染症 感染性心内膜炎、心外膜炎
腫瘍 左房粘液腫
その他 慢性心不全

実績

  2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
心臓超音波検査 7630件 7864件 7559件 7860件 7666件
血管超音波検査 2732件 2612件 2520件 2598件 2485件
心臓核医学検査 464件 525件 463件 449件 490件
24時間心電図 780件 659件 644件 714件 645件
冠動脈造影 1491件 1345件 1153件 1138件 1088件
経皮的冠動脈形成術 574件 547件 512件 518件 515件
末梢動脈拡張術 350件 364件 331件 278件 307件
心臓ペースメーカー、ICD、CRT 86件 60件 60件 63件 83件
不整脈アブレーション 237件 212件 210件 237件 227件


専門病床65床、CCU・RCU 10床。当科では心臓カテーテル治療の技術、中でも当院の特徴でもあるOCTを駆使した手技の普及および向上のため、定期的なワークショップ開催、さらにWEBでのライブデモンストレーションを開催、全国の多数の医師と知見を共有し、有意義な研鑽を行っています。

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