外観

特長

外来について

月曜日~金曜日 水曜日は午前中のみとなっています。救急搬送や他院からの紹介の場合は、時間を問わずに対応しております。脳疾患のみならず、脊椎・脊髄疾患に渡り、脳神経外科専門医による適切な診断から治療に至るまで、質の高い診療となるよう努めています。

医療設備

  • CTスキャナ
  • 磁気共鳴映像(MRI、MRA)
  • 脳血管撮影(DSA)
  • 脳血流測定(SPECT)
  • 陽電子断層撮影(PET)
  • 手術用顕微鏡
  • 神経モニタリング
  • 手術用ナビゲーション
  • 神経内視鏡(4Kシステム)

脳動脈瘤

脳動脈瘤の治療

脳動脈瘤が未破裂の状態で分かった場合(未破裂脳動脈瘤)、経過観察の方針か外科的な治療を行うかを検討します。
外科的な治療として、開頭クリッピング術(開頭手術)コイル塞栓術(カテーテル治療)があります。
症例に応じて本人や家族と相談し、方針を決定します。くも膜下出血はこの脳動脈瘤の破裂が原因です。
くも膜下出血の場合(破裂脳動脈瘤)は緊急の治療を要する事が多く、
その場合もどちらの治療が望ましいか症例に応じて検討し決定しています。  
手術は神経モニタリングや術中ICG蛍光血管撮影を用いて、安全で確実な治療を行えるよう心がけています。

■右中大脳動脈瘤


■造影CT検査


■ICG蛍光血管撮影


■コイル塞栓術

脳腫瘍

脳腫瘍の治療

脳腫瘍は大きく分類すると良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられ、その種類や発生部位などは多岐に渡ります。
髄膜腫や神経鞘腫、下垂体腺腫などの良性の脳腫瘍は手術が主軸となります。
転移性脳腫瘍や膠芽腫などの悪性の脳腫瘍に対しては手術に加え、放射線治療や化学療法などを行います。
(放射線治療科等と連携して治療を行います)
個々の症例に応じて、一番望ましい治療法を検討し、
手術の場合は様々な手術法(開頭術、経鼻内視鏡手術、頭蓋底手術)を駆使し、
合併症を起こさないよう神経モニタリングなどの手術機器も積極的に用いて、
安全で確実な手術を行うよう心がけています。
必要に応じて、難しい頭蓋底腫瘍の手術で定評のある大阪市立大学と連携して治療を行っています。

■前頭蓋底髄膜腫(上:術前 下:術後)

 

■大脳鎌髄膜腫(上:術前 下:術後)


■下垂体腺腫(成長ホルモン産生性 海綿静脈洞進展あり)に対する経鼻内視鏡手術


■高性能内視鏡を用いた経鼻内視鏡手術(拡大経蝶形骨洞法)

内頚動脈狭窄症・閉塞症

内頚動脈狭窄症・閉塞症の治療

頚部内頚動脈狭窄症とは,動脈硬化が原因となる粥状変化により、頚部の頚動脈分岐部に血管の狭窄を来した病態です。

狭窄が強い場合や不安定プラークを有する場合などは脳梗塞の原因となります。
その為、見つかった場合は、内科的治療(薬物治療)でいいのか、外科的治療の介入が望ましいかを検討します。
外科的治療として、狭くなった病変を直接取り除く頚動脈内膜剥離術(Carotid endarterectomy:CEA)
またはカテーテルによるステント留置術(Carotid artery stenting:CAS)があります。
症例に応じて、どちらが望ましいか検討し、提示し、希望も考慮して決定しています。

頚部内頚動脈閉塞症では、無症候性の方でも、脳血流の評価(SPECT検査)で手術適応であれば、
頭蓋内外のバイパス術(血管吻合術)が望ましくなります。頭蓋内の血管の高度狭窄や閉塞でも同様です。

■頚動脈内膜剥離術


■術中写真


■摘出した肥厚した内膜(不安定プラーク)


■頚動脈ステント留置術


■浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術(STA-MCA吻合術)


■術後造影CT

脊髄脊椎疾患

脊髄脊椎疾患の治療

手足のしびれ・痛み、手指の巧緻運動障害(細かい手作業がしにくい)、間欠性跛行(長い距離が歩けない)などの症状の原因となります。
症状と神経診察、画像精査などで原因がどこにあるか(頭なのか、脊髄なのか、末梢神経なのかなど)を診断します。
患者さんの生活に支障を来している症状の程度と、画像所見とを照らし合わせて、治療方針を相談の上検討しています。
治療は保存加療(投薬治療、理学療法、神経ブロック治療など)と外科治療があります。
保存加療で十分に改善しない場合は、外科治療(手術)を考慮します。
手術の対象となる多くは頚椎症や腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなどの変性疾患がほとんどです。
その為、なるべく体に優しい低侵襲手術が望ましく、適切な手術アプローチ選択のもと、
術後の痛みや負担の少ない手術法を実践できるよう心がけています。

■小切開による低侵襲頚椎椎弓形成術


■棘突起縦割法による低侵襲腰椎後方除圧術


■脊髄髄膜腫(腹側発生) 術前MRIと術中写真(顕微鏡)

三叉神経痛・顔面けいれん・舌咽神経痛

三叉神経痛・顔面けいれん・舌咽神経痛の治療

いずれも頭蓋内で脳神経(三叉神経、顔面神経、舌咽神経)が血管に圧迫を受けていることが原因です。
診察で多くは診断出来ますが、MRIの画像検査で圧迫血管や脳腫瘍の有無(脳腫瘍が原因であることもあります)を確認します。
三叉神経痛
三叉神経痛の場合は、まず薬で効果があるか確認します。
通常の痛み止めでは効果はなく、抗けいれん薬のテグレトールという薬が多くの場合効果的です。
薬で痛みのコントロールが難しい場合は根治的な治療である手術(微小血管減圧術)を考慮します。
最近はガンマナイフ治療も保険適応となり、患者さんの希望に応じてガンマナイフ治療実施可能な他院へ紹介しています。
顔面けいれん
顔面けいれんの場合は、けいれんが顕著で日常生活に支障を来す場合は治療を考慮します。
薬の服用や、ボトックス注射(ボツリヌス毒素を顔面の筋肉に注入)、根治的な手術(微小血管減圧術)があります。
ボトックス注射の効果は数か月であり、定期的な外来での注射治療が必要になります。
舌咽神経痛
舌咽神経痛は、非常に稀で認知度も低い病気ですが、三叉神経痛同様、痛みにより日常生活が強く障害される病気です。
三叉神経痛が頬や下顎などに走る電撃痛であるのに対して、舌咽神経痛はのどの奥に走る電撃痛です。
治療法としては三叉神経痛同様、まずは投薬治療を行い、コントロールが難しい場合は手術(微小血管減圧術)を考慮します。
舌咽神経痛の手術は通常、頭蓋底手術の技術を用いたアプローチが望ましく一工夫を要します。  
手術は全例で神経モニタリングを用いており、安全で確実な手術を心がけています。

■右三叉神経痛の術中写真(右上小脳動脈の右三叉神経への圧迫)

血管移動を行い、神経への減圧を行ったところ

■左舌咽神経痛の術中写真(左後下小脳動脈の左舌咽神経への圧迫)

血管移動を行い、神経への減圧を行ったところ
 

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