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地域の先生方へ

いつもご紹介を頂きありがとうございます。
老年内科の診療についてのご案内を改めてさせていただきます。
ご承知の通り、日本の高齢化の勢いは世界に類をみないものであり、75歳以上の人口は、2000万人を越すようになっています。しかしながら、一方で健康寿命の延長は乏しく、平均10年程度の平均寿命との差はあまり変化がありません。また、世帯構成も大きく変化し、高齢者の60%以上が独居、あるいは老老世帯となっています。このような社会の状況を踏まえると、今後の医療は、単に生命の延長ではなく、生活の質をいかに余命がつきるまで高く保つために支援できるか、というところに焦点が移っています。その中身として、認知症になっても安心して暮らしていける生活環境づくりや、複数の対症療法となる投薬や高齢者に問題を起こす可能性のある眠剤の投薬を控える、といったポリファーマシーに対する医療者のレベルの高い知識、そして、フレイルの状態にしないための中年期からの運動習慣、バランスの取れた食事、禁煙といった生活習慣に対する積極的な介入が挙げられます。認知症をはじめとした様々な高齢者特有の疾患に対する診療を継続する一方、将来的に避けられる疾患やフレイルについて常に念頭において、投薬内容、生活習慣にも介入していくことが我々の社会に対する使命と考えています。
先生方のご協力とご支援をこれからもよろしくお願いいたします。

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