特長
外来について
月曜日~木曜日医療設備
- インテューティブ社腹腔鏡手術支援ロボット ダ・ヴィンチ
- Rezumシステム
- ホルミウムレーザー
- X線造影検査
- 超音波検査
- 膀胱鏡検査(軟性、硬性)
- CT
- MRI
- 核医学検査
- ESWL
手術支援ロボット da Vinci
当院では、患者さんの身体への負担を減らすため、最新の手術支援ロボット da Vinci(ダ・ヴィンチ)を導入しています。da Vinciは、医師の精密な手術をサポートするために開発されたロボットです。患者さんの身体に数か所の小さな穴を開けて行う腹腔鏡(ふくくうきょう)手術に、ロボットの精密な動きと3Dのクリアな映像が加わることで、より正確で安全な手術を実現します。
手術を行うのは、ロボットではなく、あくまでもその操作に習熟した外科医です。外科医は、高性能なモニターで術野(手術を行う場所)を拡大して確認しながら、ロボットのアームを操作します。

da Vinci 手術のメリット
従来の腹腔鏡手術と比べて、da Vinci手術には次のようなメリットがあります。○精密な手術が可能
・3Dの立体的な映像により、奥行きや立体感を把握しながら手術ができます。
・ロボットの細いアームは、人間の手首以上に自由自在に動くため、狭い患部でも正確に操作できます。
・手ブレを補正する機能により、安定した手術操作が可能です。
○患者さんの負担を軽減
・小さな傷口で手術が完結するため、術後の痛みが少なく、回復が早くなります。
・出血量が少なく、輸血の可能性が低くなります。
・入院期間が短縮される傾向にあります。
泌尿器科で対応可能な手術
現在下記の手術でロボット支援手術が可能になっています。- 前立腺がん
- 腎臓がん
手術支援ロボット da Vinciによる手術についてご不明な点がありましたら、お気軽に当院の医師または看護師にお尋ねください。
WAVE(経尿道的水蒸気治療)
水蒸気がもたらす低侵襲前立腺肥大症治療 WAVE(経尿道的水蒸気治療)
当院の泌尿器科では前立腺肥大症に対する新式の治療方法である水蒸気治療をおこなっております
1.前立腺肥大症とは2.WAVEはどのような手術か
3.どのような患者さんにすすめられるか
4.WAVEの合併症
1.前立腺肥大症とは
前立腺肥大症は、男性特有の臓器である前立腺が肥大する病気です。前立腺は膀胱の出口に位置し、尿道を囲むように存在するため、肥大すると尿道を圧迫し、様々な排尿障害を引き起こします。
厚生労働省の患者調査によると、2020年時点で、前立腺肥大症と推計される患者数は約108万人です。前立腺肥大症は、加齢に伴い男性に多くみられる疾患で、排尿に関する様々な症状を引き起こし、生活の質を低下させる可能性があります。

主な症状
【頻尿】トイレに行く回数が増える
【夜間頻尿】夜中に何度もトイレに起きる
【尿が出にくい】排尿に時間がかかる、尿の勢いが弱い
【残尿感】排尿後もすっきりしない感じが残る
【尿意切迫感】突然、強い尿意を感じる
【尿もれ】我慢できずに尿がもれてしまう
【尿閉】尿が出なくなる
2.WAVEはどのような手術か
WAVE:( Water Vapor Energy Therapy:経尿道的水蒸気治療)
WAVEは、2022年に保険適応となった前立腺肥大症に対する最新の低侵襲治療です。Rezumシステムという機器を使用し、103℃の水蒸気を肥大した前立腺組織に注入することで、組織を約70℃まで加熱し、壊死・退縮させる治療法です。これにより、尿道の圧迫が軽減され、排尿障害が改善されることが期待されます。この治療法は、従来の外科手術に比べて、体への負担が少なく、短時間で終わるという特徴があります。

Rezumシステム
【低侵襲】従来の切除手術に比べて、体への負担が少ない
【短時間】手術時間は約10分程度と短く、入院期間も2泊程度
【効果】1~3ヶ月かけて組織が縮小し、排尿状態の改善が期待できる。
【安全性】尿道粘膜や性機能を温存できる可能性が高い
【保険適用】2022年9月より保険適用となり、従来手術が難しかった患者にも治療の選択肢が広がった

WAVEのデメリット
デメリットにも触れておきたいと思います。手術後すぐに症状が改善するこれまでの治療法にくらべ、WAVEでは症状の改善までに数週間から3ヵ月と少し時間がかかります。これは壊死した細胞が退縮する時間が必要だからです。また、尿道にカテーテルを入れておく日数が他の治療より若干長くなります。当院では入院期間が2泊3日で、退院時にもカテーテルを入れたまま帰宅していただき、手術から1週間前後の診察時に抜くというスケジュールとしております。また、全く排尿ができなくなるという尿閉に対して手術を行った方はさらにカテーテルの留置期間が長くなることがあります。
⇨ ※体に負担の少ない手術、手術時間も10分程度で性機能も温存
3.どのような患者さんにすすめられるか
WAVEは従来の治療法にくらべて体への負担が少ないのが特徴です。出血量も少なく、抗血小板薬や抗凝固薬を内服中の患者さんでも治療が可能です。そのため、従来の手術療法が困難と判断された患者さんも治療対象となります。ガイドラインの指針では、以下のような患者さんも対象と定められています。
・ 全身状態不良のため合併症リスクが高い症例
・ 高齢もしくは認知機能障害のため術後せん妄、身体機能低下のリスクが高い症例
また前立腺肥大症に対する処方薬でめまいやふらつきなどの副作用が生じる人、従来の手術を受けるのは難しいと判断された、薬を長期間服用したくない、あるいは、合併疾患があって内服薬の種類を減らしたいという人は、WAVEが可能か当院泌尿器科にご相談いただければと思います。
⇨ ※血をサラサラにする薬を止めることができない患者さんも治療が可能です
4.WAVEの合併症
WAVEは安全性の高い治療ですが、血尿(12.5%)、血精液症(7.4%)、排尿困難(16.9%)、頻尿(5.9%)、細菌感染症(3.7%)、尿閉 (4.4%)、精液量減少 (3.7%)などが報告されています。
またWAVEは他の治療法とくらべて性機能への影響が少ないとされていますが、術前の性機能が完全に維持されるかは個人差があります。そして、手術の効果が出るまでに数週間から3ヵ月と時間の要する治療法であることもご理解いただければと思います。
加齢とともに、排尿の悩みを抱える男性は少なくありません。誰にも相談できず、また尿のことで受診をためらっておられる患者さんはほんとうに多くおられます。排尿トラブルは、QOLを低下させ、自尊心にも影響します。WAVE治療は、これまで手術治療が困難であった多くの方に実施が可能です。「年のせい」と治療をあきらめていた方は、ぜひ当院泌尿器科にご相談ください。